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2018
04.15

「閻魔堂沙羅の推理奇譚」木元哉多

Category: 本の感想

俺を殺した犯人は誰だ?現世に未練を残した人間の前に現われる閻魔大王の娘―沙羅。赤いマントをまとった美少女は、生き返りたいという人間の願いに応じて、あるゲームを持ちかける。自分の命を奪った殺人犯を推理することができれば蘇り、わからなければ地獄行き。犯人特定の鍵は、死ぬ寸前の僅かな記憶と己の頭脳のみ。生と死を賭けた霊界の推理ゲームが幕を開ける―。
(「BOOK」データベースより)


自分を殺した犯人を推理して当たれば生き返ることができると、一見推理ゲームのように見えるが、実際は、人生における選択の間違いや、ちょっとした心のすれ違いによる後悔をやり直して上手くいくようになる人情ハートフル系物語に近いと思います。
部活と成績の両立が出来ず父親とケンカして飛び出していって殺されてしまった女子高生、仕事は失敗続きで同僚とも上手くいかずまわりからも疎まれているのかと思いながら死んでしまった会社員の男性、など、死ぬことでまわりの状況を一つ一つ考えていくうちに自分の間違いや気付けなかったことに気付き、蘇った時に記憶は残ってないものの死ぬ前より気持ちがすっきりし前向きに考えられるようになり、いろんなことが上手くいく、という感じの話が多かったです。

物語の印象として、とにかく人が優しい、悪人は悪役として出て来るので勧善懲悪系といってもいい、優しいハッピーエンドが好きな人は安心して読める作品ですね。
個人的には、老衰で死ぬおばあちゃんの話が良かったです。老衰なので蘇りはしないんですけど、若い頃は苦労してでも晩年は優しい人達に囲まれて幸せに死んでいったけど一つだけ気になることがありその謎が解かれた時は感涙ものでした。暗黒ミステリー脳に染まっていた私としては、優しいなんて見せかけだけで実は○○が××だったりするんじゃなかろうかなどマイナス方面にばかり思考がいっていたのですが、全くそんなことはなく、ただひたすら優しい世界で、ちょっと"毒"がなさすぎるんじゃないかとと思ったくらいです。

これがデビュー作らしいですが、何となくメフィスト系というよりは、角川ほっこり系の方向で活躍しそうな作風だなとは思いました。


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